こんにちは、丸屋家具店主の丸山です。
昨日の続きになります、トランス脂肪酸の話の3回目です。
自然界に存在しないものが何故出来てしまうのか?
かつて食用油は貴重品でした。
そして日持ちのしない食品でした。
冷暗所に保存しておいてもすぐ酸化してしまう食品だったのです。
光を避けるため茶色の瓶に入れて販売されていました。
それが現在では透明なプラスチックの容器に入れて販売されています。
賞味期限は1年ぐらいあります。
なぜ?
今の食用油は精製油と呼ばれ、酸化しにくくなっています。
昔の油はなたねの種などを絞って作っていました。
これを圧搾と言います。
今はわざわざ、低温圧搾(=コールドプレス)と呼びます。
この方法で作った油は植物の持つ香りが残っていて非常に美味しい油です。
ところで、
なぜこの方法をわざわざ低温圧搾と”低温”を付けるか言うと、
現代ではほとんどの油が高温高圧で精製されて作られるからです。
精製とは聞こえがいいのですが、これは高温高圧で溶かし出す製法です。
その過程でヘキサン等の溶剤が使われる場合も多いようです。
油分を熱・圧力・溶剤を使って溶かし出すんです。
溶剤に溶けた油分は最後に揮発温度の差によって分離されます。
これが今市場に出回っている精製油の作り方です。
私は小さい頃、揚げ物などに使う油は何回か使ったら捨てるものだと教わりました。
古い油は体に悪いものに変化すると教わりました。
それは油が酸化するからですが、実はもう一つ理由があります。
高温で何回か使っている間にトランス脂肪酸が出来てしまうからです。
そう、高温によってです。
実は今の精製油の作り方自体がトランス脂肪酸を作り出してしまうのです。