こんにちは、マルヤ介護ショップほほえみの井田です。
ここのところ、座る姿勢についてお話させていただきましたが、
今回は車いすに座る、というお話です。
車いすユーザーにとって 「座ること」 は一般の方より、もっと大変なことです。
その理由のひとつは、
歩くことが大変な方や歩けない方は、立ったり座ったりする動作や、運動がなかなかできないため、
姿勢を維持する筋肉が弱くなっていることです。
そして、もうひとつの理由は、座り直しができないことです。
皆さんが普通に座っているときは、無意識に姿勢を少しずつ変えて体重がかかる場所を変えたり、
座り直しをすることで、身体の負担を減らしています。
長い時間、同じ姿勢でいることは苦痛なのです。
車いす利用者には、その動作が自分ではできない方が大勢います。
そしてもうひとつ、最後の理由があります。
車いすが移動用の用具として見られがちで、椅子としての居住性が小さいものが多いことです。
一般的に、「普通型」と呼ばれている車椅子は座面と背もたれの両側に金属フレームがあり、
その間に丈夫なシートがはってあります。
つまり、座面も背もたれもまっすぐな平面になっています。
皆様、今腰掛けている椅子を見て下さい。
どんな椅子でも、座面と背もたれにそれなりのカーブがあり、
クッション性があるものも多いですね。
これは、椅子の座りやすさ、「居住性」を大事にしているからです。
車いすのシートみたいにまっすぐな椅子は滅多にお目にかかれません。
車いすに座ることの大変さをお分かり頂けましたか?
そこで最近は、立体構造の車いすや工夫されたクッションがどんどん出ています。
でも、車いすに「座る」ためには、今までと違った見方が必要にになりそうです。
皆様、次回もお付き合い下さいね。