カテゴリー別アーカイブ: 薀蓄

サッポロ・醸造風景のジョッキ

 

いらっしゃいませ。

昭和がらくたビアホールへ、ようこそ!

マスターと務めます丸山です。  

 

当店のメニューは、昭和にまつわるビールのカケラでございます。

ビール好きが高じて集めてしまった、

ビール関連グッズをお出ししております。

 

本日紹介するグッズは、サッポロのジョッキです。

サッポロビールのグッズに関しては、取り上げている回数が多いのですが、

昨日のキリンのジョッキに関連しておりますので、本日ご紹介いたします。

 

これです。

 

     サッポロ 工場見学 右

     サッポロ 工場見学 正面

     サッポロ 工場見学 左

 

昨日ご紹介したキリンのジョッキと同じく、ビール醸造風景が絵柄のジョッキです。

こちらはこの絵の出処が分かっております。

 

            サッポロ 工場見学 左拡大

 

読みにくいと思いますが、

「ミュンヘン大学構内の壁画」

と書かれております。

 

ただし、ネットで調べた所、

どうやらミュンヘン大学(正式名称:ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン)ではなく、

ミュンヘン工科大学の構内にある壁画、

もっと詳しく言うと、

ドイツ最古の醸造所として有名なヴァイエンシュテファン醸造所に併設されている、

ミュンヘン工科大学国立醸造研究所の校舎の壁に描かれた絵の

「模写」

らしいです。

 

下記参照ください。

ビール好きな方のページです、写真も載っています。

http://blog.livedoor.jp/nozomi33521/archives/2006-11-08.html

 

では、

このジョッキの由来は、

 

       サッポロ 工場見学 底

 

なんと、工場見学の記念品です!

どこの工場か?

個人か団体専用か?

全員がもらえたのか?

更にはタダか?

まったく不明です。

 

このジョッキ、釉薬に細かなヒビが入っております。

以前紹介した札幌オリンピックのジョッキととても似た感じです。

と言うことで、昭和40年台のジョッキと推定いたしました。

 

高さ:11.7cm 容量:500cc

参考オークション落札価格 : 1000円~2000円

もちろん、もっと高いこともありますので、保証の限りではありません。  

 

サントリー・ロゴマークのジョッキ・・・その2

 

いらっしゃいませ。

昭和がらくたビアホールへ、ようこそ!

マスターと務めます丸山です。  

 

当店のメニューは、昭和にまつわるビールのカケラでございます。

ビール好きが高じて集めてしまった、

ビール関連グッズをメニューにお出ししております。

 

今夜のメニューは、

昨日の続き、サントリーのジョッキについてであります。

 

                         サントリー ロゴマークのジョッキ 正面

 

中央のエンブレムのリボンには

「SKÅL! SUNTORY BEER」

と書かれています。

 

「スコール! サントリービール」

これは、デンマーク語で「乾杯、サントリービール」の意味です。

いまでも、サントリーの社員は、 ビールで乾杯する時、 「スコール!」 と言うそうです。

(もちろん、社長も言うとのことであります。)  

 

何故、デンマーク語なのか?

 

 実は、 デンマークのビール会社「カールスバーグ」にビールの製法を教わったからです!

 

 え~っ!

 

前にも書きましたが、 サントリーがビールを発売したのは1963年・昭和38年です。

(※寿屋の時代にオラガビールを発売していた時期を除く)

北欧風ビールとして売り出しました。  

 

ウイスキーの利益をバックにビールの製造に乗り出すのですが、

日本国内で教えてくれる相手などいる訳もなく、

白羽の矢が立ったのがデンマークのビール会社「カールスバーグ」だったのです。

 

だから、北欧風ビールと宣伝したんです。

今、日本国内のカールスバーグは、サントリーがライセンス生産しています。

 

と言うことで、

このエンブレムとサントリービールの欧文のロゴマークから判断して、

このジョッキは昭和40年台のものと推測いたします。

 

高さ:27.5cm 容量:1000cc

参考オークション落札価格 : 1500円~2000円

もちろん、もっと高いこともありますので、保証の限りではありません。  

 

追記

実は、先日(平成28年10月中旬)このジョッキがオークションに出ました。

しかも、箱付きで!

 

その箱から判断すると、

このジョッキは、サントリーが何らかの目的でドイツに発注したのもであることは確実です。

落札金額は私の予算を上回る2500円で、落札できませんでした。

 

サントリー・ロゴマークのジョッキ

 

いらっしゃいませ。

昭和がらくたビアホールへ、ようこそ!

マスターと務めます丸山です。  

 

当店のメニューは、昭和にまつわるビールのカケラでございます。

ビール好きが高じて集めてしまった、

ビール関連グッズをメニューにお出ししております。  

 

本日のメニューはこちらです。

 

                       サントリー ロゴマークのジョッキ 右

 

蓋付きのサントリーのジョッキです。

蓋裏には、材質についての記載がありません。

 

                      サントリー ロゴマークのジョッキ 正面

                   サントリー ロゴマークのジョッキ 左  

このジョッキの底には、 MADE IN WEST GERMANY と刻まれています。

(製作所の記載はありません。)  

5月19日に紹介したメルツェンのジョッキと同じく西ドイツ製です。

当時、サントリーは西ドイツでジョッキを作っていたのでしょうか?

 

う~む・・・、 分かりませ。  

 

では、このジョッキの製作年代はいつ頃か?  

謎解きの鍵は、正面のエンブレムの中にあります。

 

                 サントリー ロゴマークのジョッキ 

                                      エンブレムの下のリボンの中に、

                           SKÅL! SUNTORY BEER と書かれています。

                     SKÅL!のÅは、Aの頭に丸がついたオングストロームです。  

 

なにそれ?  

 

このÅ、 実はデンマークのアルファベットの一文字です。

デンマーク語で使われているアルファベットには、

英語のアルファベットの他に、

デンマーク語特有のÆ,Ø,Åの3文字があるんです!  

 

え~っ!  

 

Åの発音は「オー」に近いので、

これは、

スコール サントリー ビールとなります。

 

スコールの意味は「乾杯」です。  

 

へ~っ!  

 

何故、デンマーク語の「スコール」なのか?

はたまた、このジョッキの製作年代は?

 

長くなりましたので、明日に続く。  

 

え~っ!  

 

パブ・ブルワリー・スプリングバレーのこと、

 

いらっしゃいませ。

昭和がらくたビアホールへ、ようこそ!

マスターと務めます丸山です。  

 

当店のメニューは、昭和にまつわるビールのカケラでございます。

ビール好きが高じて集めてしまった、

ビール関連グッズをメニューにお出ししております。  

 

ただ本日は、新メニューではございません。

昨日ご紹介したキリンのジョッキの補足です。  

 

昨日のジョッキに書かれていた文字は、

                                 PUB BREWERY 

                                 SPRING VALLEY 

                                   YOKOHAMA

         キリン スプリングバレー 右修正

これを調べようと、「スプリングバレー」でネット検索すると、

キリンビールの「スプリングバレーブルワリー」が出てきます。

頭文字を取って「SVB東京」、「SVB横浜」とも出てきます。  

 

これらは、キリンビールの子会社・スプリングバレーブルワリー㈱が運営しているサイトです。

この会社の事業内容は、

「SPRING VALLEY BREWERY TOKYO」〈スプリングバレーブルワリー東京〉および「SPRING VALLEY BREWERY YOKOHAMA」〈スプリングバレーブルワリー横浜〉の店舗の運営・管理「SPRING VALLEY BREWERY」ブランドの商品開発キリンオンラインショップ「DRINX」で販売する「SPRING VALLEY BREWERY」ブランドに関する各種企画

とのことです。

(オンラインショップのDRINXさんには、たまにお世話になっております。)  

 

さて、もうお気づきと思いますが、

ジョッキの頭文字は「PBSV横浜」、

このサイトは「SVB横浜」、

別物なのであります。

つまり、このジョッキは今のSVBのジョッキではないのです。  

 

「PBSB横浜」、同じ場所(横浜工場)にあったと思われるのですが、

もう、 運営母体が変わっているのですね。  

では、 なぜ同じ「スプリングバレー」を使うのか?  

キリンビールにとって、この「スプリングバレー」という言葉には、特別な意味があるからでしょう。

 

それはキリンビールの前身の会社ジャパン・ブルワリー・カンパニーが、

スプリングバレー・ブルワリーの跡地に建設されたからに他なりません。  

 

スプリングバレー・ブルワリーとは何者か?

それは、日本で一番最初にビールを醸造した工場の名前です。

その経営者にしてビール醸造技師、その人の名前はウイリアム・コープランド。

日本のビール史に無くてはならない人です。  

 

そのスプリングバレーブルワリーがあった場所、横浜の山手でした。  

 

参考サイト キリンホールディングス:キリングループの歴史、ジャパン・ブルワリーの設立

http://www.kirinholdings.co.jp/company/history/group/01.html http://www.kirinholdings.co.jp/company/history/museum/jb/01.html

意外と知らない横浜の話:コープランドとスプリングバレーブルワリーのビール

http://nekopunchi.com/person/kirin-brewery/