カテゴリー別アーカイブ: 昭和20年代

アサヒビール・藤城清治の影絵のジョッキ3点

いらっしゃいませ。

昭和がらくたビアホールへ、ようこそ!

マスターと務めます丸山です。  

 

当店のメニューは、昭和にまつわるビールのカケラでございます。

ビール好きが高じて集めてしまった、

ビール関連グッズをお出ししております。

 

今日は、今まで紹介して来た藤城清治の影絵のジョッキ3点を比べてみます。

 

それぞれのジョッキの紹介ページは下記です。

ほろにが党の景品ジョッキ

http://www.maruyakagu.jp/days2/?p=313

http://www.maruyakagu.jp/days2/?p=322

下ぶくれ for two のジョッキ

http://www.maruyakagu.jp/days2/?p=438

ノッポの for two のジョッキ

http://www.maruyakagu.jp/days2/?p=446

です。

 

比べる箇所は、ビール樽のABマークです。

 アサヒ 影絵 拡大 ほろにが党

 アサヒ 影絵 ノッポ 拡大3 ノッポ for two

 アサヒ 影絵 two 拡大 下ぶくれ for two 

 

ABマーク、

ほろにが党とノッポはほとんど差がありません。

(実は、ほんのちょっとだけ太ってます。

分かりますか?・・・Aの線を比べると分かります)

しかし、下ぶくれのジョッキは、ABと読めないマークもあります。

 

何故こんなことが起こるのか?

それは、ノッポと下ぶくれは、原画から焼き付ける絵柄の原盤を起こしてないからです。

前に作ったジョッキから絵柄を複製しているのです。

 

え~っ!

 

複製を重ねると、

エッジ部分は鋭さがなくなり、細い線は消え、隙間は潰れ、太い線は太ります。

下ぶくれの中央の男性に目がなくなっているのはそのためです。

 

つまり、これら3点のジョッキは、

ほろにが党→ノッポ→下ぶくれ

の順番に、時間をおいて作られたと思います。

(途中に、私が知らないジョッキもあるかもしれませんが・・・)

 

なお、

ほろにが党のジョッキにはメーカー名が入っています。

 アサヒ 影絵 製造元2

TOGA・・・調べたんですが、分かりませんでした。

 

ほろにが党とノッポにはメーカー名が入っていて、下ぶくれにはありません。

この辺りにも、下ぶくれの品質の低下の理由があるかもしれません。

 

もう一つ、

下ぶくれがノッポの複製の証拠です。

 

実は、ノッポには下ぶくれ同様、ほろにが党にはあった、一番右の木と家がありません。

何故ないか?

細身の形状にした結果、絵柄が余ったのだと思います。

だから削除した!

 

え~っ!

 

ところが、

下ぶくれを作る際に、ノッポから複製をしようとしたけど、

今度は絵柄が足りなくなった!

 

え~っ!

 

そこで、知恵を絞った挙句、何をしたか?

乾杯している二人の間を広げる等、絵柄と絵柄の隙間を広げる、

教会の窓を増やす、

なかった木を書き足す!

 

え~っ!

本当?

 

いや、

あくまでも、私の推測ですので、

あしからず。

 

アサヒビール・藤城清治の影絵のジョッキ ・・・その2

 

いらっしゃいませ。

昭和がらくたビアホールへ、ようこそ!

マスターと務めます丸山です。  

 

早速ですが、昨日の続きです。

 

    アサヒ 影絵 右

このジョッキは何者か?

 

実は、

このジョッキの正体を記したパンフレットがあります。

 

    ほろにが党パンフ表紙

 

「ほろにが党」にご参加ください!

実はこのパンフレット、

ビール好きな方を、自社銘柄(アサヒビール)に囲い込むためのパンフレットです。

 

昔はキリンビールが断トツのシェアを持っていたのですが、

その背景に三菱グループの協力があると言われていました。

(グループが関係する宴席には必ずキリンビールが出る)

そこで、アサヒ、サッポロ、サントリーは自社のファンクラブを作ろうとしたんですね。

(後日、違うメーカーのファンクラブの話が出てくる予定です。)

 

「ほろにが党」に参加ください。

参加するとこんな特典がありますよ!

(なお、「ほろにが」と言う言葉は、アサヒ以外のメーカーは、今でも遠慮して使いません。)

 

      ほろにが党景品

 

そうなんです!

このジョッキは「ほろにが党」に入会した時の特典のジョッキだったんです。

ただし、

タダではもらえません。

王冠30個と引き換えでした。

 

高さ:10.0cm 容量:350cc

説明書きには、大瓶で2杯分飲めるとの記述があります。

泡を計算に入れると、ちょうどそんな感じになります。

参考オークション落札価格 : 1000円~1500円(箱入りの時)

もちろん、もっと高いこともありますので、保証の限りではありません。

 

年代の推定は、昭和27年のアサヒビールの年賀状に、

このジョッキに描かれた馬車の絵柄が使われていることからです。