カテゴリー別アーカイブ: 製造技術

貧乏暇なしの日々

こんにちは、丸屋家具店主の丸山です。

 

このところ、ブログを休みがちなのであります。

今回も、3日空けてしまいました。

誠に申し訳ございません。

 

こんなんじゃ、このブログの読者様に見放されてしまいそうですが、

すみません!

貧乏暇無しのなせる業とお許し下さい。

 

何がそんなに忙しいの?

 

例えば、

先週の土日はこんなことをしておりました。

 

      センターテーブル塗装前

 

上の写真はお得意様のところから預かってきた応接のセンターテーブルです。

別件の納品の際、気になって預かってきました。

 

実はこのテーブル、30年ほど前に当店からお買い上げ頂いた高級品です。

ただ、直射日光の当たる所に置かれていたため、

紫外線等の影響で塗装が剥げてしまっていました。

(天板の中心部分はテーブルクロスの関係で若干塗装が残っています。)

 

これを、

お客様の了解を得て、オイル塗装に塗り替えてみました。

 

      センターテーブル塗装後

 

写真の片隅に写っているサンダーで、残っていた塗装皮膜を削り落としました。

天板は突板ですので、注意深く、薄く削り落としました。

最後は手作業でサンドペーパーを掛けて、仕上げます。

その後は、亜麻仁油が主材料の植物系のオイル塗装を施し、

一晩寝かせて、オイルが乾燥してから、蜜蝋で艶出しして完成です。

 

オイルフィニッシュですので、

1年に1回は自分でオイルを塗っていただくことを説明して、

納めてまいりました。

 

たいへん喜んでいただきました。

(追加の注文まで頂いてしまいました!)

 

自分でできる作業でしたので、

今回の経費はサービスといたしました。

時間もそんなに掛かっていませんし・・・

 

なんてことの積み重ねで、

時間がないのであります!

 

接触冷感!

こんにちは、丸屋家具店主の丸山です。

 

このところ、ブログの更新がままなりません。

貧乏暇なしに加えて、

この時期に再発する花粉症のせいです。

 

わたしの周りには鼻と喉をやられた人が多くいます。

朝昼夕の寒暖の差が大きいことも影響していると思います。

どちら様も、体調の維持にお気をつけ下さい。

 

さて、

この白くまちゃんは接触涼感グッズです。

     白くま小

「接触涼感」?

 

接触涼感とは読んで字のごとく、

触ると、涼しく感じると言う意味です。

「触る」は、そのまま触ることだから、いいとして、

問題は「涼感」です。

 

「涼感」・・・涼しく感じるです。

涼しく感じる・・・とは、

つまり、

「感じる」だけで、

実際は冷たくないのであります。

 

え~っ!

 

発泡スチロールは触ると温かく感じます。

実際は室温と同じでも、熱伝導率が低くく、

触っているところから熱を奪われないので、温かく感じます。

 

逆に、室温と同じでも鉄板は冷たく感じます。

熱伝導率が高いので、触っているとことから熱が奪われて、

冷たく感じます。

 

なるほど!

 

と言うことは、

この白くまには鉄板が入っているの?

 

もちろん違います。

 

世の中には、

触ると、ひんやり冷たく感じる、

「高分子ポリエチレン糸」と言う接触冷感素材があるのです。

 

え~っ!

 

この糸は、

熱伝導率の高いポリエチレンのマイクロファイバー・超極細繊維を120本束ねた糸です。

この糸を使って生地を織るのですが、

立体3層構造編みと言う織り方で生地を作ります。

 

すると、

肌への接触面積が増え、熱を拡散、放熱しやすくなります。

つまり、

結果として、触ると更に涼しく感じるのであります!

 

ほ~っ!

 

その生地が、この白くまのお腹に付いているんです。

最近の暑い夏を、

この白くまちゃんを抱いて乗り切りましょう!

 

カリモクをご存知ですか?・・・その3

こんばんは、丸屋家具店主の丸山です。

 

ここ何日か、ようやく梅雨らしい天気が続いております。

ただ、全国的には突風、豪雨を伴った気象となっている地域もありますので、

皆様、十分にお気をつけ下さい。

 

さて、昨日の続きです。

最近、「カリモク」を知らない人が多くなった気が致します・・・、

に関する私なりの考察です。

 

実は、この話題に手を付けなければよかったと、今、後悔しているんです。

何故なら、

非常に体力が必要な話に足を踏み入れそうなので・・・

 

「カリモクから怒られる」!

とかではありませんので、念のため。

 

以前・・・もう7年も前のブログにこんなことを書きました。

(ちょっとまずい表現を含んでいるので、今回は過去の ”参照” はありません。)

下記に、その時のブログ内容を、ちょっと手を加えてご紹介します。

 

よく、「本物の◯◯」と言う表現が使われます。

家具でも、広告等に「本物の家具」と言う表現を見かけます。

でも、私はその言葉に違和感を覚えます。

何故なら「本物の家具」の反対、「偽物の家具」は無いからです。

 

「突き板」の家具を、「無垢」の家具と宣伝すれば「偽装」です。

ですが、突き板の家具自体は「偽物の家具」ではありません。

海外で作られた、有機溶剤の臭いが残る家具でも「偽物の家具」ではありません。

 

※「突き板」とは・・・下記を参照下さい。

http://www.dairinet.com/faq2/%E7%AA%81%E3%81%8D%E6%9D%BF%E3%81%A8%E6%8C%BD%E3%81%8D%E6%9D%BF.html

 

だから私は、「上質の家具」という言い方をよく使います。

 

でも、その「質の違い」が明確に分からないと、お客様は困惑されます。

棚板の中に波鋼板が入っている本棚があります。

重い本を、長年入れておいても棚板が曲がらないためです。

 

でも、見た目には分かりません。

違いが分からなければ、

「なんで、こんなに高いんだ!」となってしまいます。

 

「質の違い」は伝えないといけないです。

目に見えたり、臭ったりすれば判りやすいのですがね。

 

以上ですが、

困ったことに、

カリモクの家具の「質の違い」を説明するのには、

それなりの体力が必要です。

 

ここまで書くだけでも、

「あぁ、疲れた!」

 

何故、体力が必要か?

それは、あさって以降に続く。

 

え~っ!

 

カリモクをご存知ですか?・・・その2

こんにちは、丸屋家具店主の丸山です。

 

今年の夏至は6月22日の月曜日です。

 

ここから先は、毎年書いていることですが、

夏至の日が昼間の時間の一番長い日ですが、

朝日が昇るのが一番早く、日の入が一番遅い訳ではありません。

 

夏至の1週間ぐらい前に、朝日が一番早く昇り、

夏至の1週間ぐらい後に、日の入が一番遅くなります。

 

なので、

このところ、夜明けがだんだん遅くなってきました!

 

え~っ!

 

ちょっと寂しい今日このごろです。

 

さて、

昨日の続きです。

最近、「カリモク」を知らない人が多くなった気が致します。

 

「なぜ?」

と、家具に携わる私は思うのですが・・・

 

以下、

個人的な、勝手な推測ですから、

カリモクさん、怒らないでくださいね。

 

カリモク家具㈱は宣伝が下手!

と言うか・・・テレビ等のマスメディアへの露出が少ない!

と言うか・・・全くない!

 

あまりテレビを見ない私なので断言出来ないのですが、

たぶん、

メーカーとしてのテレビ広告・雑誌広告・新聞広告は行っていないのではないかしら?

 

(行っていたら、申し訳ございません。)

 

もっと、

ベッドメーカー、寝具メーカーのように、

自社製品の宣伝をしていただきたいと思っています。

 

この話、明日に続きます。

 

” ラタン “ を知っていますか?・・・その2

おはようございます、丸屋家具店主の丸山です。

 

さて、今日も暑くなるのでしょうか?

今のところ涼しくて気持ちいいのですが・・・

私はこの後蓼科へ行き、得意先様の結婚式に出席致します。

高原の清々しい空気を吸ってきますね。

 

さて、暑い夏の家具と言うことで ”籐” の話を一昨日致しました。

でも本当は ”籐” は夏の家具ではありません。

その話は、後で致しますね。

 

先日の話をまとめます。

籐は椰子科の植物で、ツル状に育ちます。

太さは2~5㎝(太い種類では8㎝)、無数のトゲに覆われています。

とても大きく(長く)育ちます。

長いもので数百メートルにも達する地上最長の植物です。

 

籐はジャングルの中で光を求めて天に向かって育ちます。

自重を支えるのには幹が細すぎます。

その時に無数に生えているトゲが役立ちます。

他の植物に引っかかって伸びていくのです。

 

しかし、成長に伴ってどこかで落下します。

するとまたツルの先が光を求めて天に向かいます。

 

想像してください、

熱帯のジャングルの中を、縦横に、数百メートルにも育ったトゲのはえたツルを!

それが ”籐” なのです。

 

”籐” の話し・・・まだ続きます。

 

” ラタン “ を知っていますか?

こんばんは、丸屋家具店主の丸山です。

 

今日も暑い一日でした。

暑い夏・・・夏で思い出す家具、ございますか?

” ラタン ” と答えた方・・・あなたは鋭い!

 

でも、今日は ” 鋭いあなた ” の常識を翻すラタンのお話し致します。

 

ラタンは日本語では「籐」と訳されています。

発音は「とう」です。

「藤・ふじ」と似ていますが、「藤」と「籐」はまったく別物です!

「籐」の字は ”たけかんむり” ですが竹の仲間でもありません。

 

「籐」 って何者?

 

「籐」 の産地は主にインドネシアです。

実は、ラタン(籐)は椰子科の植物です。

しかも、600種ほどある仲間の総称です。

 

「籐」は椰子科の植物ですが、

ココヤシやナツメヤシの様な、私たちが抱く椰子のイメージとはまったく違う形状をしています。

 

どんな形状か?

 

幹の直径が2~5㎝(太い種類では8㎝)のツル状の植物です。

そして、幹や葉の裏に無数のトゲが生えています。

驚くべきはそのツルの長さです。

成長すると200メートルから時には数百メートルにもなります!

地上最長の植物です。

 

下記参照下さい。

http://www.three-i.co.jp/601_about_rattan.html

 

この話・・・次回に続く。

 

“指物”の読み方

こんにちは、丸屋家具店主の丸山です。

 

今朝は寒かったですね!

自宅のお風呂場で氷が張っていました。

気象庁のデータでは松本の最低気温は-9.9℃でした。

寒い訳です。

 

その寒い中を、本日も多くのお客様に来店いただいております。

心より感謝申し上げます。

本当にありがとうございます。

 

さて、本日も家具の蘊蓄(うんちく)話をお書きします。

先ずは読み方から、

次の漢字は何と読むでしょうか?

「指物」

 

”ゆびのも” ではありません。

正解は「さしもの」です。

 

昨日の「抽斗」よりは楽だったと思います。

では、

”指物家具” とはどの様な家具のことでしょうか?

これはちょっと難しいかな?

 

指物とは、

木と木を特殊な接合方法で継ぐ(釘など接合のための金属を使わない)木工芸技法のことです。

指物家具とは、

指物技法で作られた家具のことで、箪笥類、机類などの調度品指物と

箱物、板物、曲げ物などの茶道指物に大別されるそうです。

 

江戸指物、京指物などが有名ですが、松本指物もございます。

木材の産地の近辺には、昔から伝統家具の産地があります。

松本も有名な伝統家具の産地です。

 

指物の継ぎ手については、下記の府中家具のページを参照下さい。

 

http://www.fuchu.or.jp/~kagu/siryo/kumite.htm

 

椅子は軽い方がいい?・・・本当です。

おはようございます、丸屋家具店主の丸山です。

 

先週末のセールの後片づけが一向に終わりません。

それもそのはず、300件を超える納品を全力で行っておりますが、

店内にはその「現品」納品分がまだ数十台あるからです。

 

そんな中、来週には取り寄せ納品分が入荷してきます。

その数、10トン車2台分!

驚異的な数量です。

 

今朝は早朝からその搬入先確保を含めて、展示品家具の移動を行いました。

介護部門のスタッフの応援も貰って行ったのですが、

大変な作業でした。

疲れました!

 

そんな中、つくづく感じたことがあります。

「椅子は軽い方がいい」

 

お客様にもよく説明をすることですが・・・椅子って毎日何回も動かすんです。

普段に使う時は勿論のこと(座る時と立ち上がる時に動かします)、

お掃除の時とか、たまには別の場所に持っていって使うとか、

とにかく良く動かすんです。

 

一生を考えたら、それこそ何万回も動かすのではないでしょうか!

だったら、軽い方がいいと思いませんか?

実は重い椅子を動かすのって、かなり体力を使うことなのです。

 

本当ですよ!

今日みたいに店内の家具の移動を行うと、よ~く分かります。

 

椅子を買うんだったら「軽い椅子」がお勧めです。

 

 

ネガティブキャンペーンと品質の差

おはようございます、丸屋家具店主の丸山です。

本日は国際的な話題から始めます・・・

アメリカの大統領選挙の投票日が11月4日に迫っています。

オバマ氏がかなりリードをしているらしいですね。

それを受けて、マケイン氏の取った手法が「ネガティブキャンペーン」・・・

要するに、オバマ氏の悪口を言いふらす手法です。

日本だったらどうかと思う手法ですが、アメリカは違うんだなと思っていました。

ところが、実はアメリカでも、あまり好意的には受け止められない手法だそうです。

なるほど、そりゃそうだ、人間みな同じ感情を持っているよね。

・・・で、家具の話でございます。

私も人様の非難はしないと心に決めております。

その大前提の中で、「品質の差」を申し上げなければなりません。

これって、・・・正直に言うと・・・難しいです。

例えば、羽毛布団の品質について話をします。

当店で扱っている羽毛布団は高級品でございます。

品質の違いを説明するのには、安い物の中身を話すのが、一番分かり易いです。

でもこれって、一歩間違うと他店様の非難に繋がってしまいます。

うーむ、難しいものです。

時々、オブラートに包んだ感じの表現、歯切れの悪い表現になるのは、この為です。

F☆☆☆☆って、知ってますか?

「エフフォースター」と読みます。シックハウス症候群で有名になりました。

シックハウス症候群、その原因物質は「ホルムアルデヒド」

建築基準法では、家を建てる時に使われる建材にホルムアルデヒドの放散量で等級を付けて、使用を制限しています。F☆~F☆☆☆☆まで4段階の等級があります。

F☆は内装材としては使用禁止です。F☆☆☆☆は使用制限がありません。

これらのマークは、JIS工場で生産されるJIS製品には表示することが義務づけられています。

さて、昨日の話の続きですが、

家具の臭いの話です。

丸屋家具に2段ベッドを買い求めに、お客様がお見えになりました。

以下はその方から聞いたお話です。

「全国チェーンの家具店で2段ベッドを買ったが、届いた日から家族中、頭が痛くなった。

塗装の臭いのせいである。その内消えるかと思って1週間我慢したが、耐えきれなくなって交換を申し出た。

そしたら、うちの製品は皆同じようなものですとの返事だった。」

で、返品して当社にお見えになったと言う事でした。

私には、その原因がホルムアルデヒドだったかどうかは分かりません。

でも、今言われているのは、「建材だけがシックハウスの原因ではない、家具から放散されるホルムアルデヒドにも注意が払われるべきである」との意見です。

本物の家具?

広告宣伝なんかに「本物の○○」と使いたくなる時がありますが・・・

私は、家具の品質の違いについて、ブログで説明をしていきたいと思っています。

でも、本物の家具、と言う表現は、ちょっと変だよな。

なぜなら、本物の反対「偽物の家具」はないからです。

そりゃ、「突き板」の家具を「無垢」の家具と宣伝すれば、今はやりの「偽装」です。

が、突き板の家具自体は、偽物の家具ではありません。

海外で作られた、有機溶剤の臭いプンプンの家具でも、偽物の家具ではありません。

「お値段、それなり」の家具です。

だから私は、上質の家具」という言い方をよくします。

でも、その質の違いが明らかでないと、お客様は困惑されると思います。

一昨日の棚板に波鋼板が入っているなんて、見た目には判らないから、伝えないといけないです。

目に見えたり、臭ったりすれば判りやすいのですがね。

臭いと言えばこんな事がありました・・・は、また明日。

 

タイトルバックの写真・・・その3

おはようございます。

一番右の椅子の説明です。九州福岡県にあるナガノインテリア工業㈱の椅子です。

(長野にある東京インテリア、・・・ではないので念のため。)

名前はDC358。これまた細身の軽い椅子です。

この椅子が、軽く作られている技術を紹介します。それは、座面に板材が使用されていない事です。

板を入れる代わりに、ダイメトロールと呼ばれる布バネを使用しています。

木の代わりに布ですので、その分だけ軽く作れる訳です。

私がこの椅子で一番気に入っているのは、張り地。イタリー製の生地で、とても鮮やかなブルーです。

更に、その張り地はカバーリングになっているので、取り替えが簡単になっています。

季節に合わせて、張り地を交換して、気分転換が出来ます。

ぜひ、その鮮やかなブルーを、丸屋家具まで見に来てくださいね。

祝 イチロー200安打

本日、シアトル・マリナーズのイチロー選手が、8年連続の今期200本安打を達成致しました。

いつも驚くのは、イチロー選手は節目の安打を、ホームランとかで飾る事です。

今回は、残りの3本を、固め打ちの猛打賞で飾りました。凄いな~

話は飛びますが、家具業界と野球は無関係ではありません。

バットの製造に、高山にある飛騨産業㈱が作ったロクロ切削機が使われたことがありました。

もしかすると、まだ使われているかも知れません。

家具業界にいる者としては、何となく嬉しくなる話です。